暗黒館の殺人

昨日購入した(http://d.hatena.ne.jp/sshi/20040918#p1)暗黒館をまったり読む一日。
しかしなげーよ。うー。

読了。
んーなんというか。んー。長い年月待たされたあげくに出てきたもの、としてはふさわしい物だった気がする。館シリーズオールスター、というところでしょうか。でもって雰囲気は「暗黒館の囁き」。
仕掛けにはひとつだけ気がつかなくて、最後の一歩手前で「おっ」と思いましたが。ただ、時計館で感じた「世界が一瞬にしてひっくりかえされた後に再構築される」というカタルシスは味わえなかった。しゃあないとこかな。こっちもそういうの読むのに慣れちゃったところはあるし。しかし先生、今回のはちょっと露骨すぎやしませんか?
思うに、水車館 -> 十角館 -> 迷路館 -> 時計館 というパズラー(というか理づめだけど蛋白なビックリ?)系列と
人形館 -> 囁き系 やら 眼球奇譚 の オカルト囁き系列の合わせ技を狙っているように見えましたが、残念ながらそこまで上手くは成功してなかったんじゃないかなあ。両方が両方を邪魔してどちらにも気持ちを倒すことができませんでした。
その意味では「霧越邸殺人事件」は超えられなかったのではないかと*1

あとがきによると、まだ館シリーズを続けるつもりはあるようです。本人もおっしゃっておられますが、「軽いめ」のお願いします。是非。

あ、それと最後の最後の講談社ノベルスの宣伝ページを見て気がつきましたが、「ネコソギラジカル」9月下旬発売ってなってた。これだけ「下旬」付き。ちゃんと出るのかな。

*1:霧越邸は、最後の最後まで理詰めでいきながらも、そこを超えたところに「何か」の雰囲気を感じられたので。