人工知能(生命?)SFもの 二冊

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

ヴァーチャル・ガール (ハヤカワ文庫SF)

ヴァーチャル・ガール (ハヤカワ文庫SF)

ひょんなことから、文庫の山から人工知能ネタぽいSFを二冊掘り出してしまった。寝ながら読んでたら、「あーなんかこういうのプログラミングしてー」感があまりに高まりすぎで眠れなくなったので、勢いでご紹介。
「未来の二つの顔」は学習して賢くなるプログラムのお話。「基本的な学習機能」だけを与えられたプログラムが、仮想環境の中で人間として行動しながら「常識」を身につけていく、という描写が登場する。本来、決められた動作(これがいわゆるソースコード)しかしないはずのプログラムが、製作者の意図を越えた動作をしはじめる辺りの興奮はたまりません。
お話全体としては、実験的にコロニーひとつの管理を任された「学習プログラム」が次々と人間の予想を越えた挙動を示しはじめ、そして遂には… という感じになっていて、全編とおして「そんなことまでできるように!」という興奮に満ち溢れています。傑作です。人工知能、生命好きな方にはお勧めの一冊です。あまり詳しい人だとあらが見えちゃうかもしんないけど。
ヴァーチャル・ガールはまた次の機会に。

追記

うわ、「未来の二つの顔」って1979年に発表されてるんだ。うわー。