夏のロケット

夏のロケット (文春文庫)

夏のロケット (文春文庫)

読了。
おもしろかったです。少年の日の「宇宙へ、火星へいきたい」という夢の実現に向けてがんばる大人の話。手作りだけれど超ローコストで宇宙へ行く、というのは「ロケットガール(ISBN:4829126183)」と同じ発想。
なんにしても、夢の対象が「ロケット」という目に見えるものなのと、そこに注ぎこまれている技術がわかりやすく説明してあってとても読みやすい。フォンブラウンV2ロケットとか、ロケット技術にはミサイルの影がつきまとうわけだけど、そこもキッチリ描かれていて、読みごたえがあった。
なんつうか、同じ夢をみて、そしてそれぞれの役割をもってひとつになって機能する仲間っていいな、というとこでしょうか。希望に満ちたラストがたまりません。傑作。そこまで強烈な夢や目標、自分には無いしなあ。