はてなブックマークのロングテールを捕まえろ

えらく長い文章になってしまった。要は、各ユーザーにパーソナライズしたはてなブックマークランキングつくれば、はてなブックマークの底にあるロングテール部分も拾えて腐っているエントリが少なくなるんじゃないの?というお話。
そろそろはてなブックマークにも「人数」と「最近(時間)」以外の評価基準をいれるべきなんじゃないのかな。今のままだと90万件以上も蓄積されているURLのほとんどが人目にふれないまま、たんにサーバを圧迫する無駄なデータとして腐っていく予感がする。というより、既に腐っている。

はてなのサイトのトップ*1や、はてなブックマークのサイトのトップ*2には、「人気エントリー」、「注目エントリー」として最近のエントリの中でブックマークしている人数が多いものがリストアップされてる。「人数」と「どれくらい最近か(時間)」でブックマークを評価して、評価が高いものをリストアップしているわけだ。このリストにのっかると、当然ながら大変目立つので加速度的にブックマークする人数は増えていく。でも、本当にそれらのエントリだけを注目していていいのだろうか?

例えば、最近「無断リンク禁止を声高に主張したサイト」とか、「どこぞの高専の授業のために集団ではてなに登録した生徒と先生のサイト」とかが、はてなブックマークで大人気になった。でも、みんな、本当にそのブックマークを面白いと思ってブックマークしたんだろうか?もっと他の、もっとおもしろいエントリが、90万件以上あるはてなブックマークデータベースの底のほうで腐っているんじゃないだろうか?

てなことを考えていて思いだしたのが「ロングテール」という概念。「ロングテール」はそれまでのお店と違う、オンラインショップ特有のビジネスモデルを説明する概念だ。簡単にいうと、今までのお店では(場所の都合等で)切り捨てていたようなマイナーな商品でも、種類を揃えて欲しがる人に売れば、すごい売り上げになるよ、という話。アマゾンに代表されるオンラインショップでは、ユーザーはメジャー、マイナーを問わず商品を購入できる。3人しか買わないようなマイナーな商品でも、100種類集めれば300人の人が買うことになってそれだけの売上がでる。実際、アマゾンでは今まで見すごされてきたマイナーな物が売上に占める割合がとても大きくなっているそうだ*3

人の好みは人ぞれぞれだ。人によって欲しいと思うものが違うのはあたり前。はてなブックマークでも、本当は人によって面白いと思うサイトは違うはずだ。その好みの違いを上手く売り上げに繋げているのが「ロングテール」。今の「はてなブックマークの店頭」には、人数と時間というユーザー全員に共通の基準ではかったメジャーなエントリしか並んでいない。はてなブックマークにも「ロングテール」に繋がるようなUIをいれてやれば、いままで底で腐っていたマイナーなエントリも、ちゃんとそれを求めているユーザーに届くようになるんじゃないだろうか。

では、はてなブックマークで、ユーザー個々人が求めるエントリを「並べて見せる」方法はないだろうか?実はいくらでもある。そもそも、はてなブックマークのエントリには「人数」や「時間」だけでなく、そのエントリが含むキーワードや、各ユーザーが付けたタグの情報がくっついているし、個々のユーザーの側にも、今までどんなエントリをブックマークしてきたか、という情報が蓄積されている。これだけの情報をそのまま腐らせるのはもったいない。

蓄積されたいろんな情報を組みあわせて*4、各ユーザーの好みに応じたエントリをひきだそう。はてなブックマークの「ロングテール」を捕まえよう。そうすれば、はてなブックマークをもっと便利な情報の流通経路にすることができるんじゃないだろうか。

ということで、終わりです。もしかしたら続きもあるかも。ここまで読んでくれた人に感謝。

*1:http://www.hatena.ne.jp

*2:http://b.hatena.ne.jp/

*3:ちなみに、ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB や、梅田さんの文章 http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u103.html にもっと良い説明があります

*4:組みあわせ方も、それこそいっぱいある