考える脳 考えるコンピューター

考える脳 考えるコンピューター

まだ、まえがきしか読んでないけど、その「まえがき」が絶品。
世界中の誰もがまだ解き明かしていない謎にとりくむ情熱と信念が、たんたんと冷静に綴られた文章から伝わってくる。「本物」の研究に「本気」で取りくんでいる、という手ざわりがする。しかも、それを楽しんでもらおうという態度が素晴しい。もうこれは期待させられるしかないですよ。
偉大なプレゼン能力だ。こういう文章が書きたい。

世の中には、面白い研究をしてる人は腐るほどいるだろうけど、ここまで面白さを感じさせてくれる本は、本当に数えるほどしか読んだことがない。極端なことをいえば、楽しんで、面白がって研究できなきゃ、良い研究なんてできっこないと思うんだけど、そういう素朴な態度ではやっていけないものなのか。それとも、楽しんで研究している人なんてこの世の中にはほとんど居ないのか。

しかし、この歳になってようやくそういう風に思えてきたというのは何かおかしい。本来、学生時代にこういう楽しさをしっかり感じておくべきなんじゃないのかなあ。ぬるい？