皇国の守護者

やっと手をつけはじめました。

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

皇国の守護者 1 (ヤングジャンプコミックス)

人と龍が共存する異世界。日本のような小国「皇国」と、皇国に侵攻を開始した大陸の「帝国」。皇国の中尉であった新城直衛が、絶望的な状況の中で生き延びようとあがき続け、徐々に「皇国の守護者」になっていくお話。
設定では、軍事力のレベルは基本的には18世紀末〜19世紀初頭のヨーロッパに相当するらしい。無線もないし、飛行機もなければ戦車もない。その代わり、翼龍に乗って空から爆弾を落とす部隊がいたり、皇国には「導術」と呼ばれるテレパシーのような能力者がいて通信を受けもっていたりしている。あと皇国にはサーベルタイガーを飼いならして兵士とともに突撃させる、剣牙兵部隊というのがいて新城はここの部隊あがり。
まず漫画版を読んでみたらこれがめちゃくちゃにおもしろかった。ので、まだ漫画化されてないところを小説で読んでみたらこれまたおもしろい。漫画冒頭では、新城がどう見ても嫌な奴にしか見えないのが秀逸。まさかあれが主人公だとは思わなかったよ。
さっさと逃げだした大将に殿をまかされたり、前線に取り残された要塞の死守を命じられたり、「まず間違いなく玉砕」と思われる状況に置きざりにされた新城が、考えられる手を打ちつくしてなんとか部下を生還させようとするのがめちゃくちゃ格好いいです。それでも部下や同僚はあっけなく次々と死んでいくわけですが。
手にはいりにくそうな小説版に比べて漫画は平積みされてたりするので、漫画のほうが読みやすそうだけど、まだ序盤の4巻までしか出てないのが残念。新城はでかい軍隊を指揮してるほうがおもしろい。
ちなみにこれも年末に友達に教えてもらっていて気になってたもの。ようやく読めた。一昨年の年末に教えてもらった「歌う船」といい、年末に教えてもらった本にはあたりが多いなあ。感謝感謝。