タフの箱舟

タフの方舟1 禍つ星 ハヤカワ文庫SF

タフの方舟1 禍つ星 ハヤカワ文庫SF

イーガン、チャンがわからなくても、この本の面白さはわかります。

という帯は秀逸。かなり楽しめた。
慇懃無礼なまでの丁寧語で落ちついて話すとぼけた商人タフ。しかし、彼は、強敵を相手にしてもいっこうにひるむことなく、結局儲けを手にしてしまう。

遺伝子操作で数々の罠をはりめぐらせる伝説の宇宙船「箱舟」、人口増加に苦しむ惑星とその海千山千の宇宙ステーション管理者等々の強敵を相手渡りあう様子はかなりおもしろい。ただ、一般人とか苦しんでる旧家の人々とか、あまり強敵に見えない人達が相手だと、タフの「あこぎ」さだけがめだって爽快感がいまいち。