まとめてどん

ついでに最近読んだ本を列挙

交渉人 (幻冬舎文庫)

交渉人 (幻冬舎文庫)

おもしろかった。"交渉人"ものはこうでないとねえ。
バベルの謎―ヤハウィストの冒険 (中公文庫)

バベルの謎―ヤハウィストの冒険 (中公文庫)

本屋でタイトルだけにつられて買ってみたらこれが大当り。旧約聖書の創世記にある、バベルの塔のくだりへの違和感を元に創世記全体を解釈しなおす解説書。
新鮮な切り口で切り取られることで、(僕の持っていた)漠然とした創世記のイメージとは全く違った物語が姿を現すのは感動的ですらあった。センスオブワンダーを感じました。SFモノが読んでもおもしろいんじゃないだろうか。
冬の巨人 (徳間デュアル文庫)

冬の巨人 (徳間デュアル文庫)

ブラックロッドブラッドジャケットブライトライツ・ホーリーランドのいわゆる「ブラ三部作」の古橋秀之の新刊。
ブラ三部作は、強烈なイメージとドス黒いとしかいいようのない物語構成が絶品で大傑作なんだけども、うってかわってこちらは王道の少年冒険ファンタジー。まっしろだった。おもしろかったけどものたりず。シスマゲドンも読むか。

そうそう。そういえば辻村深月も結構読んでたんだった。中でもこれがよかった。

スロウハイツの神様(上) (講談社ノベルス)

スロウハイツの神様(上) (講談社ノベルス)

人によっては受けつけないかもしれないが、叙述をつかって救済を描く傑作。風呂で読んでてぼろぼろ涙がでた。
それはさておき、確かこの話*1のなかに「おもしろい本を読んでいると、それだけで救われる瞬間というのがある」といったニュアンスのセリフがでてきたと思うんだけど、全面的に同意します。

*1:「凍りのくじら」のほうだったかもしれない