「スキズマトリックス」 ブルーススターリング (ISBN:4150107513)

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)
ニューロマンサー」とは対照的なつくりだと思う。
いろんなテクノロジーを小道具としてくりだしつつ、その中で生き抜く人たちの姿を書いた「テクノロジーの中の人間」であるニューロマンサーとテクノロジーに翻弄される人間をくりだしつつ、最終的に、人間の進化(変化?)を描いた「人間+テクノロジー」であるスキズマトリックス
なんか書いてみて、対照的でないことに気が付いたけどまあいいや。
とにかくスケールがでかかった。
テクノロジーの暴走も、いせいじんの登場も、いせいじんのオーバーテクノロジも、
エウロパの生命体も、神様もどきも、すべてが主人公の人生のなかに織り込まれ、主人公の生き様、ひいては、人類の生き様に焦点があてられていく。
まさにスキズマトリックス
やっぱり、アシモフファウンデーションシリーズ(というかロボットモノ)と同じ匂いがしました。
エピソードが積み重ねられていく構成なのはいいのだけれど、本来派手なはずのテクノロジーが生活感をともなって描かれているせいか、ちょっとだれました。
つまらなくはないんだけど。