デビルマン を見てきた
だ い な し
荘厳さも神々しさも人間のひどさもまーったくなんもなし。原作のシノプシスを戦隊ものレベルの低予算でなぞりました、ってなもんですよ。
唯一いまいちだったのは、例のみきちゃんの○○シーンがカットされてなかったのと、その前の牧村家襲撃される、のシーンくらいかな。でもなーまっとうな人間が全くでてこないからなー。あの怖さってのは普通の隣人、まっとうな人たちまでが群衆となって襲いかかってくるところからきてるんじゃないのか。異常な暴徒が襲いかかってくる恐しさは、人間の悪、とかいうのとは別の問題ちゃいますか。まあ、その点であのシーンは「いまいち」。
その他のシーンは、全て予想を軽ーく上まわって最悪。
なにをどうしたらこんなになっちゃうの?ってくらい酷かったです。僕の人生史上ワースト1、2を争う映画でした。あーあ。開始30分で絶望し、開始40分で本気で帰りかけました。両側に人が座ってなかったら帰ってました。
以下、最悪の羅列
- チンピラにしか見えない明
- 同じく、チンピラにしかみえず原作の苦悩も知性も全く感じさせない了
- 格闘ゲーのほうがよっぽど綺麗だ、くらいのアクションCGシーン
- 全然出番のないシレーヌ
- ボブサップのニュースコメントのみで語られる状況説明
- デーモンが細菌扱い。堕天使ルシファーの話を下敷きにした神話並の設定はどこへいった。
- 背景がすかすかなので「人間は守る価値があるのか?」のセリフにも全く説得力なし。あれじゃサタンは単に殺人鬼。
- 目のアップとりゃいいってもんじゃないよ。
尺におさまらないのはわかる。ならちょっとやり方考えよーよ。あの前段の学園シーン全然いらないじゃん。了ってあんな変な人格の味付け必要なん?客馬鹿にしすぎじゃないの。
あ、ミーコ役の人は綺麗でした。
あとこれはささいなことかもしれないけど、サタンは両性具有なんだから女優さんの男装か、あるいはもうちょっと綺麗な顔立ちの人選んだほうがよかったんじゃないかなあ。ミッチーとか。駄目?
なんにせよ、全くどこにも気持ちいいほど制作側の熱意や工夫が感じられませんでした。出来の悪いレトルト食品みたいな映画だ。
あぁ、キャシャーンとキューティーハニーは偉大な作品だったのかなぁ…
追記:わかる人にはわかる例え
- 「映画「デビルマン」は「Ruby-DB ウェブデザイン」(ISBN:4789818683)である」
- 「映画「デビルマン」は「金田一少年の事件簿」(特に最初だったか二番目だったかの話)である」
えーとちょっと落ちついてきました。歴史に残る作品なのは間違いないでしょう。さぁ、あなたも映画代をドブに捨てて、歴史の証人になろう。