Haskellの流行りはどこからきたの?

そうだそうだ。忘れないうちにメモ。
最近の日本におけるhaskellの流行りは、アカデミックな人達しか知らなかった状態から、モナディウスの登場でゲーム実装の実例が示された上にちょっとだけ知ってる人が増えて、さらにpugsの登場(とAudreyの煽り)によってPerl界隈やWeb2.0界隈でさらに噂が広がりはじめたところに、日本語の入門書籍でどーんと広がった、てな感じかと思っていた。でも流行りだしたのはPerl界隈じゃなくてRuby界隈のほうが先だったのかも。
この前のRubyカンファレンスで、入門Haskellの出版のきっかけはRHG読書会だったという噂を耳にした。そういえばRHGのおまけCDにはhaskellが収録されてるんじゃなかったっけ。少なくとも青木さんが日記に「haskellも収録しちゃおっかな」って書いてたのを読んで、「完全に趣味の世界だなあ」と思った記憶がある。
でも多分、Rubyだからどうのってのはあんまり関係ない。強いてRubyhaskellの共通点をあげれば、"純粋"なオブジェクト指向と"純粋"な関数型言語と言われるところくらいだろう。Rubyにはeachやmapなんていう高階関数ぽいものもあるけど、lambdaならpythonにもあるわけだし。Rubyがどうこういうより、「アカデミックな人も含めて新しもの好きで言語好きの人達があつまるRHG読書会」という場が存在したことが重要だったような気がする。例えば、RHGより先にPythonの言語実装解説本が日本語で出版されて勉強会が企画されていたら、まずPython界隈でHaskellが流行ってたかもしれない。
そう考えると、布石としてRHGを出版しておいて、このタイミングで「ふつける」をバカ売れ*1させた青木さんは自分の手で流行を作りだしたということになるな。ま、ちょっとそれは言い過ぎか。結果的にRubyコミュニティを上手く使ってマニアックな言語への需要を掘り起こすことに成功した、くらいか。
個人的にはこの勢いにのって、GHCハッキングガイドなんていう本がでてくれると非常に嬉しいんだけど、さすがに売れないだろうなあ。

*1:発売した週にコンピュータ関連本では第一位。書泉グランデ調べ http://headlines.yahoo.co.jp/ranking/php/book/pc.html